『新約聖書釈義入門』

新約聖書釈義入門
新約聖書釈義入門原口 尚彰

教文館 2006-04
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本書の「はじめに」にあるように、「新約釈義には職人的な技術の側面があり、(中略)基本的な釈義の手順や着眼点について要領よく解説した手引書が」あればと常々思っていた。id:lonestar:20041125で紹介したG・D・フィーの『新約聖書の釈義』はその期待にかなり応えてくれるものであった。フィーの訳書の出版から8年。同じ教文館から出版された、新世代の新約学者を代表する原口氏による本書を期待をもって開いた。が、その期待はかなり裏切られた。

・・・と、いろいろと裏切られた理由を書いていたんですが、慣れないWindows機で書いていたら、登録する直前で消えてしまったので、とりあえず余力があればまた書きます。たぶん、もう書かんと思うけど。あーあ。


・・・これで終わってしまってはあんまりなんで、もう少し追記。
どのように裏切られたかというと、「職人的な技術」の道具やその扱い方、扱う手順などをこそ知りたかったのに、それに関する記述は10ページ程度しかなく、大半は釈義の具体例が並べられているだけ。それなら註解書と変わらんやん!ってな感じ。私の習得した釈義の具体例を見ることで職人技を盗みなさい、みたいな。なんで、原口氏の釈義例を「要領よく」知りたい場合には便利な本かもしれんけど、「基本的な釈義の手順や着眼点」について要領よく学べるかどうかは疑問。