新約聖書神学とは何か

 上記のような授業を受けたので、以前から借りていた本を読み始めた。表題の通り、新約聖書神学に主に限って論じているので、先生の立場とは異なるが、聖書神学に関連してどのようなことが問題になってきたかを知る上では十分参考になりそう。第1章でのっけから「神学」という用語の曖昧さが明らかにされる。その後、ガブラーの概念規定を提示し、新約聖書神学の歴史をたどり、広義と狭義の新約聖書神学の代表としてそれぞれシュラッターとブルトマンを取り上げる。序文にあるように、それぞれの聖書学者がどう言ったかではなく何を言おうとしたかを取り出すことに努力が払われており、註の数が少なく読みやすい。

新約聖書神学とは何か
H. ボアズ 高橋 敬基

教文館
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