原典購読

 今かなり頭がオーバーヒート気味だ。例によってエレミヤの授業の話。
 ・・・と、「淀川のほとり」の「ジャム日記」を読みふけっていたら随分落ち着いてきた。冷えたビールがやたらと出てくるからか。
 さて、エレミヤ。よくコメントを書いてくれている烏さんの発表。相当前から準備を始めて頑張っていた様子だったが、実際もらったレジュメを見て驚いた。何冊もの翻訳や注解書を参照しているだけでなく、BHSの脚注をほぼもれなく扱い、マソラの注まで調べている。予習不足のために、話について行くのが大変だった。その言い訳ではないが、マソラの注を調べてこの単語の完全表記が旧約中2回しか出てこないだとか、BHSの脚注により七十人訳やタルグムなどから本文のオリジナルの読みはこうだったのではないか、とかいうような作業に2時間近く没頭した後に思ったのは、そうしたことに手を出す前に、ともかくマソラ本文の内容理解を十分におこなうことが先決なんじゃないか、ということだった。マソラ本文も十分に理解してないままに本文批評を始めてしまったら、一体自分が何を読んでいるのかわけわからなくなってしまう。本文批評が重要なのはわかるけれど、それに手を出すには先にヘブライ語を読む実力を十分につけておく必要があるということに、今更ながら気付かされた。新約も同じですね。
 読むべきものはどんどん原典に限られていく。そしてそれを避けるわけにはいかない。あ〜、それはそれで大変だァ。