可視光通信とNHKスペシャル

 夜中に、フランス語講座を見た後更にだらだらとテレビを見ていたら、可視光通信なるものが実用化に向けて研究されているということをニュースで聞いた。LEDを使った可視光を高速に点滅させることで情報を送るというものだ。光は証明やモニタ、信号などあらゆるところで使われているし、使わないわけにはいかないものなので、既存のインフラを多いに活用できる。どこまで飛んでいっているのかわからないような電波と違って管理もしやすい。非常に先行き面白くなりそうな技術だ。ニュースで主に紹介されていたのは信号とヘッドフォンだ。信号が後何秒で変わります、というような情報を信号自体が発信できるようになるし、応用例としては、その地の観光スポットなどを発信してドライバーが簡単に情報を得られるようにする、といったことなどが挙げられていた。ヘッドフォンで面白かったのは、青の照明の下ではドラムの音だけ、緑の照明の下ではベースだけ、赤の照明の下ではギターだけの音が聞こえ、白の照明の下では全部が合わさって聞こえるという。アイディア次第でいろんな面白いことができそうだ。
 もうひとつ面白かったのは、NHKスペシャル。断片的にしか見てないが、人間の祖先はどのようなものでどのような生活をしていたか、という話。見たことある人が案内をやってるなあと思ったら、この前祇園会館で観た『死に花』に出てた山崎努だった。山崎努といえば黒澤映画を思い出す。それはいいとして、Nスペで面白かったのは、リスみたいな哺乳類の祖先を常に「わたしたちの祖先」と言っていたことだ。ぼくでも気になったくらいだから、進化論なんて絶対反対!なんて人はテレビを消すか、抗議の電話をしていたかもしれない。大陸移動や恐竜後の生物の世界などをCGを使ってリアルに描いていたのにも感心した。サハラ砂漠での化石発掘作業の様子も、化石を踏み潰さないように靴を脱いで、慎重に慎重に探していくのだというのを知って、とんでもない作業だなあと思った。そこで見つかった頭蓋骨の化石が、それまでの類人猿(?)では見られなかった特徴として目のあるところの凹みの奥が空洞になっていない、つまり目の奥に壁があるという特徴があることから、より進化した類人猿がいたのだと推測された。現在の猿を調べることで、目の奥に壁があるかないかでどう違いが出るかというと、壁があるものは視神経が多く、一ヶ所に多く集まっている部分があるのだそうだ。従って、壁があることで眼球を固定し、視神経の多く集まった点で物をはっきりととらえることができるようになったのだそうだ。視力が向上することで、顔に表情も生まれた。更に、人間にしかない特徴として、白目があることが言われていた。白目があると視線が相手にわかってしまう。危険な世界ではそれは命取りになるので、人間は平和な社会をつくりあげていく中で、特別な相手との関係を築いていくために白目をもつようになったのではないか、とかなんとか。ろくに調べずに断片的な記憶で書いているのであまり信用されても困るが、たまにはテレビも見てみるもんだな、と思った。